映画

『空中庭園』

・「何事もつつみ隠さず、タブーを作らず」をモットーにした一家を描いた映画。そのモットーが「家族」に決して開放感を齎さすことはなく、むしろ閉塞感に家族のメンバーは圧せられていく。その閉塞感を象徴するものとして、作中に、「ラブホテル」の部屋(…

『カナリア』

・『週刊文春』の映画評では『誰も知らない』との類似が指摘されていたが、「脱社会的存在」(宮台真司)は「社会」とどのように関係を結べるのか(あるいは結べないのか)という問題意識が通低している点において、むしろ比較すべきは青山真治の『ユリイカ…

最近見た映画

・『left alone』(井土紀州監督)を観たよ。 ・スガ秀実、カッコ良いよ。カッコ良過ぎ。早大のサークル・スペース撤去反対の集会で、モーニング娘。の「恋愛レボリューション21」で踊っているスガの姿に、俺は涙したね。いやマジな話。スガ、カルスタ大嫌…

「誰も知らない」

北野武が以前どこかでこんなエピソードを紹介していた。『ソナチネ』の撮影のとき、北野は、演技経験のないコメディアンを殺し屋の役に配した。「まあとにかく普段のお前と一緒の感じでやってくれ」と、撮影前に何度も伝えたのにもかかわらず、そのコメディ…