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■矢作俊彦『マンハッタン・オプ』をまとめて読みました。探偵が部屋に入ったら死体が転がっていた、というパターンが何度となく繰り返されるので途中で食傷気味になりますが、他の矢作作品と同様、華麗な比喩と凝ったプロット展開を堪能できますので、気軽に読むには良いのではないかと。
■四方田センセイの文芸評論集二冊も読了。「マラーノ文学」は理論として体系づける余地がもっとあるのではないかと思いました。翻訳論の冒頭でやっているような感じで。その翻訳論の冒頭部分は、(四方田先生にしては)かっちりとした研究論文文体になっていて、ファンとしては意外性が楽しめます。年末に映画論も出たので、今年四方田先生は五冊も本を出されたわけですか。
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