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■難しかったお(その2)。
■と言うわけで、長らく積読状態だったこの本を消化しました。かなり緻密な議論なんで、「ちょっと日本史の復習でも」って感じには不向きな一冊ではある。
■後の「歴史」が「侵略」と位置づける諸事態について、軍や政府や外務省はどのように条約を解釈して、それを正当化しようとしていたか。このあたりの議論は、ホントにスリリング。『戦争の日本近現代史』の内容と重なるといえば重なっているんだが、加藤陽子女史の真骨頂といえましょう。同じシリーズの一冊、成田龍一『大正デモクラシー』が、期待に反して凡庸に過ぎる歴史記述に終始していたのに比べれば、断然こっちの方が好ましい。
満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉 (岩波新書)
- 作者: 加藤陽子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/06/20
- メディア: 新書
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