懐かしの90年代(12)

■レッド・ウォリアーズのこと書いていたらこのバンドのこと思い出した。メタルゴッド・マサこと伊藤政則が「英国に新ロックン・ロール産業革命を起こしてくれるだろう」と大プッシュしたバンド。増井修ストーン・ローゼズの売り方をまんまパクったパブ戦略に、みごとに引っかかった高校時代のオイラ…。あんま良いバンドだとは思えなかったなあ。誰も覚えていないだろうよ、こんなバンド。ただこの曲は、イギリスでもヒットしたはず。ちなみに、九十年の大晦日には、ボン・ジョビの東京ドームのカウントダウンライブでオープニング・アクトも務めていた。そうなんですよ。この頃日本では、HR/HMは随分流行っていたのだよね。九十年代→バンドブームや渋谷系、っていう連想は実は脊髄反射的で、丹念にこの時代を追っていくと、HRが随分と聴かれていたことに気付かされるはずだ。ま、オイラの周りだけだったかもしれないけど。


■メタルゴッドが大絶賛していた割には当時のHR/HMのど真ん中というわけではなく、ヴォーカルの質感とかピアノの使い方とかが、まんまフェイセスであるわけなのでした。そうした音楽性であるにもかかわらず、HR/HMのコンテクストに乗せられちゃって、レヴューされるべきところでマトモに扱われなかったことで、中途半端なポジションに位置づけられてしまって終わった気がする。その辺が人々の記憶に残っていない原因か?と思わなくもないのだが、そうじゃなかったら記憶に残ったのか?と言われるとかなーり微妙な感じであるというクオリティの程度がなかなかに味わい深い。