『御巣鷹山』を観てきたよ。

・って今日じゃなくて、水曜のことなんですけどね。忘れないようにとメモ。


・五月の終わりごろから、勤務先の近所にポスターが張り出され、「うおお!」って盛り上がりましたですよ。やっとオイラの街にも渡辺文樹がやって来た!しかも一挙上映!


・談合の現場に隠しカメラ所持しながら乗り込んで撮影したフィルムとか、父母の性生活をしっかりと収めたフィルムとか、初期作品は外れているんだが(ってか、父母の性生活のフィルムは、確か大学の学園祭で上映中に父親が乗り込んできて燃やされたんだよね)、「ザザンボ」もあるじゃん!「ザザンボ」って、ヤバ過ぎてずっと上映できなかったんじゃなかったっけ?観たい!全部観たい!でもね。仕事の都合がつかず、観れたのは「御巣鷹山」だけなのでした。残念無念。


・仕事が終わったら電車を乗り継ぎ青葉区公会堂へ。大雨だし、駅からの道が分からないしで、タクシーで行ったんだが、いや数十人の警官隊が囲む公会堂に(天皇暗殺を描く『腹腹時計』もプログラムに組まれていたからね)、タクシーで乗り込むのはなかなか爽快でしたよ。しかもロビーには私服っぽいコワメな人たちがワンサカ。で、その奥でやたら低姿勢な奥さんと娘(五歳くらいか?)がチケットを売っている、という(笑)。


日航機墜落事故アメリカ軍と自衛隊が絡んでいることを知った主人公(演じるのは監督である渡辺文樹。ちなみに、あと脚本も渡辺文樹だし、上映会場で映写機動かすのも渡辺文樹)が、当時の首相である中曽根(って、これが全然似ていない一般人のジジイが演じている)のもとに乗り込み、中曽根を追い詰めるのだが、最後には中曽根の手下である剣士たち(これも一般人のジジイ)と戦い、最後には無念にも殺される・・・っていう映画。


・映写機が不調で、サウンドトラック(どうもラジカセのようだった)と映像がところどころズレまくりで、しかも映像もしばしば途絶えてしまっていたんだが、世の中にはこういう映画もあるのか、というワンダー感には溢れていた。決してオススメではないけど(笑)。


・イヴェントとしては楽しめたんだが、陰謀論的な妄念って、ネットの時代以降には一般化し過ぎてしまっていて(デンパな人たちを何とネットの世界はやさしく迎え入れるのか、と感嘆していたのは、生前のナンシー関だった)、映像の方法論へと昇華させるのはちょっと厳しいかな、と思った。ま、また来たら行きたいけどね。