今年のベスト3(映画編)

どんどん行きます!数はそんな観ていないけどね!

①『ミュンヘン』(S・スピルバーグ

・これ今年の公開だったよね?おそらく誰も褒めないと思うのだが、『シンドラーのリスト』ラインのスピルバーグ映画って結構好きなのですよ。

村上春樹は、デビッド・リンチと並行関係で語られるのがしばしばだけど、むしろ、スピルバーグと並べて考えるべき作家なのだと思う。共通点は以下の三つ。①セックスに対する奇妙なオブセッション。②自らの表現世界にやたらと陰惨な暴力を持ち込もうとする欲望。③上記①、②にもかかわらず、カルト的とはよほど縁遠い人気を獲得しているところ。そういうスピルバーグ的な「歪み」が全開な作品だと思った。


②『紀子の食卓』(園子温監督)
・宮台センセイ大絶賛で退いちゃったところもあるけれど、宮台的なテーマ性はともかく、スリリングなことこの上ない映画だと思う。

・「現実」と「虚構」が溶解する場面をこれでもかと畳み掛けられ、圧倒された。つぐみ原理主義者としては(つぐみ、今年で三十なんだよなあ。驚愕)、つぐみが車の中でいきなり服を脱いじゃうシーンと、つぐみが制服まで着ちゃったコスプレ・ショー状態というのにオー、イエーというのがあったかもしれないけどね(←バカ)。敢えてテーマ的なものと絡めると、おそらく「家族」って、この映画のように、「現実」と「虚構」とが溶解する境目のところで現象するものなんだろうね。


③『LOFT』(黒沢清)
・これも「現実」と「虚構」の溶解パターンだよね。ラストシーンは思わず拍手しそうになっちゃったよ。

★次回は「今年のベスト3」(書籍編)です!★