で、DIP

・前のエントリで書き忘れたんだが。いやさ、DIPが終わってからのセッティング中のドラムの音出しがね、妙にウマいと思った、と言うか、「音が達也っぽいな」と思ったんだよね。そのときすぐさまフロアに駆け寄っていれば、と少し後悔する。サウンドの記名性の高いドラマーですな。あっぱれ。

・で、DIPなんだが。「underwater」をリリースする前の頃だと記憶するのだけど、やたらとライブを打っていた時期があった。月に一回とか月に二回とか、そういうペースじゃなかったか。とにかくライブを数打つことが大切!って感じのスタンスだったみたいで、対バンが誰かもあまり気にしていない様子で、あれは確か渋谷のラママだった覚えがあるのだが、やたらこえールックスのパンクの兄ちゃんのバンドとの対バンなんかもあって、いやもう少し考えましょうよ。なんて苦笑しながら思ったものだ。

・ただその頃のライブについて、ヤマジはインタビューで「ややダレ気味でもあった」っていうようなことを述べていた。確かに観ている方としても、ちょっとなあ、ってこともしばしばだったのだけど、まああまり気にはならなかった。まあ次もあるしね、え、どこ?お、次は251かあ。みたいなさ。

・で、現在は、と言うと、この一年で三回のライブという超スローペース。相当にペース配分を落としてきたわけなのだけど、これ、明らかに、吉と出ているんじゃなかろうか。ライブでの集中度の高さが、かつてない感じになっている。一回一回のライブに向けたテンションを効果的に上げることができている、といったところじゃないだろうかと思うのだ。

・なんだかんだで十年ほどのお付き合いの中で、ここまでバンドに緊張感が漲っていて、ダレた雰囲気がなくなっている状態というのはあっただろうか(ただしルースターズのイベントは除く・笑)。前回は「WATER COLOR」まで出してきて、ポップな曲を集めてのライブだったけど、今回はミニマルなフレーズを反復させていく曲が多く演奏されていた。その反復の中で熱が含まれていき、外へと激しく放出されるわけなのだけど、ギターがとにかく絶好調(エフェクターも・笑)。「ハーツ・エッジ」(石井聰亙のイヴェントなんだから当然演奏するよね)の冒頭のコード・カッティングとか「underwater」のギターソロとか、ぞくぞくきたよ。

・ヤマジ先生は太った気がします。