『カポーティ』を観てきたよ。

・物語の展開が分かっているとはいえ、凄く面白かったよ。


・凄いな、主演のフィリップ・シーモア・ホフマン。「うわあ、カポーティってマジでこんな感じだったんだろうなあ」と思わずにはいられない感じ。


・いや、カポーティの喋りも動きも実際には観たことがないから(当たり前か)、本当に似ていたのかどうかは分からないんだけどね。モデルに自己を同一化させようとする執念があまりに高いがゆえ、実際に似ているか似ていないかという点を離れたところで、圧倒的なリアリティを放出させることが可能になった、っていうところなんだろうな。アカデミー主演男優賞受賞も、さもありなん。


・そう考えると、この映画を楽しめたポイントというのは、とんねるずの「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」を観ていてゲラゲラ笑っている感じに近いってことなのかも(笑・って言うか、映画が始まってしばらくの間、僕はなぜかニヤニヤしっぱなしでした)。


・それと同じリアリティは、ペリー・スミスについても感じた。いやさ、ペリー役の俳優、『冷血』を読んだ時に頭の中で思い描いていたペリー・スミスのイメージそのまんまなんだもんよ。ちょっと背筋がぞくぞくした。