昨日の全米トップ40

気になったアーティスト


NATE JAMES 「Universal」

・最後のナンバー。好きな感じのダンス・ビートではあるんだが、いくらなんでもジャミロに似過ぎ。

QUEEN LATIFAH 「U.N.I.T.Y.」

・九十四年のYESTER HITS。この時代はチャートの追っかけから完全に離れていたので、全く知らんけど、10年違うとラップも相当に様変わりするのですね。低音域がいまほど効いていないし、何よりビートのハネ方が全く違う。どちらかと言えば、ラップって喋っているんだか歌っているんだかよく分からないしみーんな一緒じゃん!、って思ってしまいがちな僕だけど、なるほどこの辺で差異化と言うかアップ・ディト化が図られているのかと勉強になりました。

CHRIS BROWN 「Yo(Excuse Me Miss)」

アメリカで大人気らしい十代のシンガー。カッコ良いし踊りもイケているし、歌もウマいと三拍子揃っています。十代なのにやたらセクシー。PC的な配慮が働いてか、PVはエロエロ全開にならず、女の子とキスするかしないかの距離で唇を近づけているアップ・ショットが長々と映し出される。だが明らかにこっちの方がエロ度数が高い。


・うおお、うらやましいなあ。あんなこと、してみてえよ、オレも。でもオレ、CHRIS BROWNみたいにカッコ良くないしなあ・・・。あ、もう寝る時間だ。ボブはリモコンでMTVを消した。これ以上夜更かしするとママがうるさい。明日までのホーム・ワークは全て終えたし、と胸の内でもう一度確認してボブはベッドにもぐり込んだ。


・だけどボブは、すぐさま起き上がり部屋の電気を明るくしたのだった。鏡を覗き込もうとふと思ったのだ。そこに映し出されたのは、変わらないいつもの自分の顔だった。ああいうことするんだったら・・・、ジェニファーだな。ボブは当然そう思った。ジェニファーは、ハイスクールで隣に座っているボブのクラスメイトだ。老人ホームでゴスペルを歌う奉仕活動のサークルに入っている。ココアのような肌色で子供のようなあどけない顔をしているんだけど、体つきはものすごくセクシーなんだ。つまらない授業のとき、ボブは横目でついつい彼女のことを見ずにはいられない。でも、なかなか声を掛けられない。そんな冴えない毎日をボブは過ごしていた。


・ただ・・・。鏡に映っている顔が自分のものであるかどうかを確かめるように、ボブは頬を手で撫でつけていた。ただ、ミックの奴と最近、どうもジェニファーは付き合っているらしい。この間の日曜の試合(ミックはハイスクールのバスケットボール・チームのエースだ)にもジェニファーは応援に行っていたそうだし、トムに言わせれば、試合の後にショッピング・モールで二人は手を繋いで歩いていたらしいんだ。たしかにミック、クールさではピカイチだもんな・・・。じゃあ、あのCHRIS BROWNのプロモみたいに、二人は唇を近づけあって・・・、いや、あのプロモ以上のことを二人は・・・!


・とまあ、なんだ。そういう十代黒人男子(童貞)の胸の疼きがビンビンとこっちに伝わってくるような、そんなプロモでありんすよ。しかもそこから類推的に、十代の頃の自分の精神状態の屈折が、妙な生々しさを伴って、胸の奥底からひたりひたりと蘇ってくる。と何を言いたいのかよく分からなくなったが、エロさとノスタルジーと屈託が同時に味わえるという、稀有な体験をしたじゅうごのよるぅ〜、じゃなかった。水曜の夜なのでした。