布袋と花田


花田裕之のEMI時代のソロ仕事を集めたベスト盤。初期の布袋とタッグ組んでいた頃の曲が、いやはや、なんとも。狙いが分からないと言うか、相性が悪いと言うか、花田無理し過ぎというか、「んー。微妙」感満載(苦笑)。いや、結構昔聴いていたからさ。懐かしくはあるんですけどね。


・まあ、布袋のプロデュースがややオーヴァー・ワークというのはある。でもそれ以上に、体質的にこの二人って、全く対照的のはずなんだよね。ブルース色の強い花田に対して、布袋のギターは黒さ・泥臭さを徹底的に排除しているところに特徴があるのであって、上手くいけば異質な二人の有機的な化学反応、ってことになるのかもしれないけど、これは単に食い合わせが悪いって感じがします。共通点って、新宿ロフトで同期って、その点くらいだもんね。


・ジプシーズ期の作品になって、やっと花田の体質に見合った作風が確立されていくわけで、ソロ・アーティストとしての彷徨のドキュメントとして楽しめるアルバム、と言えるかもしれない。ルースターズ期の花田の彷徨はもはや伝説化しているけど、彼にとってはむしろその後の、こちらの時期の方がアーティストとしては苦しかったんじゃなかろうか。そんなことを考えさせられます。


Solo Works1990-1998

Solo Works1990-1998