『現代』(六月号)


・『諸君!』か『中央公論』か『文藝春秋』か『現代』のうち、どれか一冊を毎月買っている自分に気がついたGWの中日。人間はこうやって保守化の道を歩いていくのねと、我が身を振り返る三十一歳独身。このGW、酒ばっか飲んでるです。ううう。


・「反日「宣戦布告」に毅然と立て!」という勇ましい部隊長のようなキャッチ・コピーですが、論調は穏やかな感じです。こういうキャッチ・コピー付けないと売れないんだろうな、最近の論壇誌って。


福田和也佐藤優の対談は、論壇誌の編集者としては誰もが設定したいものだったと推測されるが、なぜ講談社の『現代』なのか。「黒い報告書」スペシャル版と化しつつある『新潮45』では難しい企画なのか。


福田和也がむくんでいて、森永卓郎みたいになっていたのは笑った。酒の飲み過ぎか?社会主義市場経済という矛盾を押し切ろうと愛国主義を盛り立てた結果として中国の反日騒動は起きたという福田の話に、「半分賛成、半分反対です。」と切り返す佐藤優がカッコイイです。


・米国が日中反目を仕掛けているとする、田岡俊次葉千栄の対談。「国益」を長期的なヴィジョンに立って考えようという真っ当な話と、どこかで操っている奴がいるに違いないという陰謀論めいた話の間には相対的な差異しかないのだろうかということを、ふと考えてしまいました。