『NIGHT DREAMER』

・世界が誇る創価学会信者ジャズ・ミュージシャン(あともう一人はハービー・ハンコックウェイン・ショーターの六十四年のリーダー作。軽さと重みが同居したエルヴィン・ジョーンズのドラムと、曲の素晴らしさ(いや、BN期のウェイン・ショーターのリーダー作というのはどれも曲が素晴らしいのだが)が光る。

・一言で言えば、既に実にコンテンポラリーなんだよね。普通にちょっとライブハウスに行寄って、こういう曲をこういう風に演奏されたら、あ、いいライブ観たなと思うような、そういう感じの一枚である。その意味で、「新主流派」と呼ばれるこの時期のBLの作品群が、「ジャズ」というものの今日までの流れと、ジャズについてのマス・イメージ形成に果たした役割と言うのは、実に大きいのだろう。

・しかし、東芝EMI。もうこのあたりのレコードの再発にはマジで飽きた。紙ジャケにしたり1500円の廉価版にしたりと、何度『クール・ストラッティン』を出せば気が済むというのか。グラント・グリーンあたりのBN−LA期の作品とか、4200番台の埋もれた名作とか、そっちの再発にも精を出せ。ヴァ−ブは結構頑張っているじゃないか。カウント・ベイシーなんかビートルズのカバー集とかクズな珍品も含め、ほとんどオリジナルが揃っているんだぞ。


ナイト・ドリーマー

ナイト・ドリーマー