Beck 「GUERO」


Beckの「GUERO」。フジロック予習シリーズその1、みたいな。


・正直、後半は飽きるかな。悪いアルバムじゃないと思うけど。


・後半飽きる。ってプライマルなんかのアルバムでもしょっちゅう起きることであって、そうであってもプライマルにそれほど不満を覚えないということを思えば、そもそも僕自身、Beckに対してそんなに深く思い入れているわけじゃない、ってことなんだよな。だから、これはこれでBeckのコアなファンにはたまんないんだろうなあ、とか思ってみたり。



・ベスト・トラックは三曲目の「GIRL」。イントロの、昔のTVゲームのようなチープでローファイなシンセ音がやはりたまりませんな。同じく音でたまらないと言えば、続く四曲目の「Missing」のストリングスも、なかなかふくよかでよろしい。八曲目「Broken Drum」のスライド、エレキ、生ピアノの絡まりも、さすが!、といったセンスを感じさせます。



裏ベスト・トラックは九曲目の「Scarecrow」。Beckのボーカルはジム・モリソンっぽいんだけど、ベース・ラインがちょこっとマドンナの「ライク・ア・ヴァージン」に似ているのが可笑しかった。まあ、ジム・モリソンもマドンナも、ともにアメリカの「狂気」を対極にいながら体現しているアーチィストであって、その衣鉢をしっかりとBecが受け継いでいることがこの曲から明らかに読み取れる・・・、いや、これは言い過ぎです(笑)。



・と言うわけで、後半飽きる。というのが第一印象なんだけど、細かいサウンドの気配りにまだ気づいていないだけ、という可能性もありますね。まだ聴き込んでいないのに、これだけサウンドで気に入ったところがあったってことは。


・そう言えば、昔付き合っていた女の子がBeck好きだったんだよな。武道館で来日公演するから行こうか、って言ったら、武道館じゃなくってチッタかクアトロぐらいのハコで観たい、とか無茶なこと言われて結局行かなかったんだよな。懐かしいなあ(しみじみ)。



Guero

Guero