『気球クラブ、その後』を観てきたよ。

・『気球クラブ、その後』を観てきたよ。

・中吊りの経験としてあるしかない「青春」。その「青春」から「着地」した後には、皆はばらばらになって、各自で「孤独」を引き受けていくしかない。そういう物語である。

・陳腐な青春ストーリーに思われるかもしれない。でも僕はきっちり三回号泣した。気球クラブの飲み会で「翳りゆく部屋」を皆で合唱するシーン。「気球BAR」でのクラブ解散の飲み会。んで、ラスト。

・飲み会の映像でここまで泣かせる映画というのは前代未聞だろう。『紀子の食卓』の冒頭、吹石一恵がパソコンクラブを立ち上げるシーンにはぐっと涙を堪えたが、この映画の飲み会はダメだった。

・遠く離れた僕の青春の思い出と重なったから?おそらくそうじゃない。あんな飲み会は一度たりとも僕は体験していない。にもかかわらず、<記憶>が揺さぶられずにはいられなかったのだ。若い頃、大人数でうだうだ酒を飲んだ経験のある奴は、みんな絶対泣くはずだ。