「ピュアロック」の思い出

・ガンズのライブがNYであって、そこにスキッド・ロウのヴォーカルがゲスト参加して一緒に「マイ・ミシェル」を歌ったそうな。


・ガンズを初めてPVで観たときのことは鮮明に覚えている。TBSで日曜の深夜二時という微妙な時間からスタートする「ピュアロック」という番組で、だった。あの頃、洋楽番組って随分と多くオンエアされていて、小林克也やらマイケル富岡やら萩原健太&光岡ディオン(ブームの宮沢の嫁なんだね。初めて知った)ペアやら、さまざまな人がMCをつとめていたけど、「ピュアロック」のMCは伊藤政則先生(あと、もう一人いた気がする)。しかし特筆すべきは、人形劇とハードロックの融合という、他の追随を許さない斬新なコンセプトを誇っていた点にあるだろう。イカニモ人形劇的なセットのもと、「ネエネエ、これはどんなバンドなのかニャア?」というマペットの問い掛けに伊藤政則先生が解説を加えるという展開は今にして思うと謎であるわけだが、ガンズ、チープ・トリックの「永遠の愛の炎」、メイクを落としたKISS・・・。中学高校の頃で思い出深い洋楽の曲は、「ピュアロック」を通してのものが多い。


・どういうわけか、高校の最初の学年のクラスメイトのほとんどがコアなハードロックマニアで、やっぱジャーマンでしょ?みたいな雰囲気になかなか馴染めず、「ドッケン良いよね」というのが精一杯だった僕なのだが。でもでも。今だから言うけど、実はポイズンがとても好きだったのです。ルックスも演奏も髪型も、スティックをくるくる回すしかない能がないドラマーの振る舞いも、ハードロックのくせにすべてにおいて「ハード」さが欠けていて、軽薄さをみごとなまでに貫き通したバンド、ポイズン(って、バンドの最後はどうなったのか知らないけど)。中でも↓は、一番好きな曲だ。なんかこう、このころのハードロックって、音楽史的にも個人史的にも、一つの歴史観の中にうまく収まりがきかない微妙さが濃厚であるのだが、ポイズンってたぶん、KISSの八十年代的な展開を目指していたんだろうなあとは思う。




http://www.youtube.com/watch?v=Ho4ZFGfbIA4&search=poison