黒沢清『LOFT』を観てきたよ。

・いや良かった。奇を衒うことなく(って、黒沢清の映画にすれば、だけど)ストーリーをストレートに語った感じ。途中で置いてけぼりを食らうことがなかった黒沢清映画って初めてではないかしら。

・現実と夢、生と死との間の壁が溶解した世界をうまく構築している。ラストはそう来たかぁ。まあこれで終わりで良いのかな、と思わないでもないところで、いえぃ。これ以外にはないじゃんよ。という膝を打つような終わり方をしましたな。

・難を言えば、「泥」という物質に女の「美」(もしくは「若さ」)を重ねたメタファーの作り込みは十分に生かせなかった気がする。その点も含め、やや詰め込み過ぎで消化不良の部分もあったけど、とても堪能できた作品でした。

・トヨエツと中谷美紀(ゲロゲロと泥を吐くところはサイコーでした)のギャグっぽいカラミは、若干阿部寛仲間由紀恵入っちゃったかな?